一般社団法人日本ディスプレイ業団体連合会

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審査評
【第35回ディスプレイ産業賞(2016) 審査評】
審査委員長 橋爪紳也

総評
  「NDF賞」は、「時代の鏡」であると同時に「時代の鑑(かがみ)」である。その時代の世相を顕著に反映する「鏡」であると同時に、新しい時代を切り開くうえで不可欠な模範や先進事例、すなわち「鑑」でもある必要がある。
  本年から「社会性」「新しい技術」「話題性」「経済効果」「景観」の各項目に、「地方企業、プロジェクトをクローズアップ」という視点を加味することとなった。デザインの優劣によって評価するのではなく、表彰制度を通じて地方の活性化にあってディスプレイが果たす役割を高めたいとする主催者の想いを、審査基準にも反映したものだ。
  その結果、東京や首都圏に集中するのではなく、東北地方から九州まで、全国各地の作品が入賞を果たすことになった。特にインバウンド観光の振興が重要な課題となっている各地の実情を反映、観光案内所や新規の集客施設などの作品が多く上位を占めるに至った。また震災復興を支援する地方都市のプログラムが入賞したのも注目されて良い。
  いっぽう大賞は、東京オリンピック・パラリンピックを一般に訴求する作品に贈られた。経験と技術力を礎に、2020年に向けて気運を醸成しようという企業の強い意志が感じられる作品であり、社会性や話題性が高く評価されたものである。
  なお今回から新たに創設された「NDF特別賞」では、「英宏の泉 ホタル再生プロジェクト」「燕三条 工場の祭典」の2件が候補となった。いずれも地域に固有の魅力を再生、ディスプレイの概念を拡げる試みであり、審査員の総意をもって、双方に贈賞することとした。

審査評
大賞 「The World of Sports」

  本作品のクライアントであるパナソニック株式会社は、「スポーツを通じて世界平和を実現する」という理念に賛同、カルガリーでの冬期大会以降、オリンピックの「最高位スポンサー」となっている。放送機器やディスプレイ、セキュリティや運営に関するシステムなどを提供、卓越した技術力によって、四半世紀にわたって世界最高のスポーツ大会をサポートしている。さらに2014年には、日本企業では初めて、国際パラリンピック委員会とも同様の契約を締結した。
  本作品は、2020年に予定されている東京大会を見据えて、古代ギリシアから今日にいたるオリンピックの魅力を展示、あわせてパラリンピックの情報発信にも資するべく企画されたものである。最新の技術を駆使したインタラクティブな環境演出に加えて、車椅子バスケットの体験コーナーなども人気であったようだ。
  オリンピック、パラリンピックのムーブメントを広く伝えるプログラムは、今後も、さまざまなかたちで展開されることになるだろう。本作品は、その端緒のひとつに位置づけられるものである。ディスプレイの質に加えて、社会性、話題性の視点からの評価が高く、大賞に値する作品として多くの審査員の支持を集めた。


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